暮らし方

【超合理的国家】ドイツにおける共働き事情

ドイツの共働き事情

こんにちは。tomoです。
現在、夫婦共働きで2人の子供を育てています。

ドイツ

どんな印象をお持ちでしょうか。
「非常に合理的で、残業なんて絶対しない」
そんなイメージを持っていました。きっと、非常にシステマティックな労働環境、育児制度なのでしょう。

今日は、合理的国家ドイツにおける共働き事情についてご紹介します。

ドイツにおける働き方

ドイツは、先進国では最も労働時間が短いと言われています。年間平均労働時間は1,363時間、日本は1,713時間です(OECD調べ)

一方、国民一人当たりGDPは、ドイツが41,902ドル、日本は2,985ドルと、遥かに高いです。それは何故なのでしょうか。

ドイツでは、1日10時間を越える労働は法律で禁止されています。この時点で、限られた時間内に成果を挙げなければならないというバイアスがかかります。合理的ですね。際限なく労働を強いられ、会社にいる時間が長いほど評価されがちな日本とは大違いです。

また、残業時間は貯蓄することで有給休暇に変換することが可能です。こうすることで、自分の労働時間を調整し、よりライフプランに沿った働き方が可能となります。

さらに、年次有給休暇は24日取得可能で、職種に関係なく例年3週間程度のバケーションを取得します。有給休暇を取得するのは当然の権利であり、皆が取っています。いちいちお伺いを立てなければならない日本が情けないです。

ドイツにおける共働きの実情

共働き比率は、少々古いデータですが2008年時点で51%です。欧州の中では子育てを家庭で行う意識が高く、共働き文化は遅れていると言えます。

一方、女性就業率は70.8%(2016年)。日本は当時66.0%でしたが、その後70%を越えておりますので、同等程度と言えるでしょう。

また、女性の管理職割合は2015年のクオータ法(管理職全体の30%以上を女性とする法律)などもあり30%を越えてきておりますが、女性は中間管理職に留まってしまうため経営陣の割合は極端に低い、というデータがあります。これも日本と同じですね。

一方、日本では結婚・出産後に退職する女性が多いのに対し、ドイツでは少ないという統計があります。

ドイツでは正社員と非正規雇用と言いう考え方があまりなく、労働者としての権利は同じです。フルタイム勤務と時短勤務を自分で選ぶことが出来、給料に反映されます。その中で、女性は時短ワークを好み、働き続ける傾向があるようです。

ドイツにおける家事の特徴


夫婦における家事分担率は77.0%で、日本の56.0%より2割も高いです。

家事の最優先は掃除です。ドイツ人は非常に合理的な考え方をするため、部屋が汚れたらその場で掃除する、モノを出したら元にの場所に戻す、そもそもモノを増やさない、などの行動が徹底しています。

一方、優先度が低い家事は食事です。平日のドイツ人の食事は、基本火を使いません。夕食でも、チーズが入ったサンドウィッチ程度で済ましてしまいます。
しかし、週末はピザ作りやバーベキューなどをし、食事をじっくり楽しみます。この文化は、フランスとも通ずるものがありますね。日本人も平日の食事はもう少し手を抜いた方が良さそうです。

ドイツにおける育児


ドイツでは、国の育児支援制度が非常に充実しています。子供手当は、なんと子供1人あたり月192ユーロ!これはありがたいですね。育休期間は3年間取得可能で、その間時短勤務を生活に合わせて実施可能です。この間、最大12か月、国から手当を受けることができます。

ドイツでは、子供は保育園と幼稚園の間をとったような施設(KITA)に預けることが一般的ですが、日本と同じく待機児童問題が深刻です。
子供が生まれてすぐに保活をするのは同じです。また、価格は地域差があるようですが、ベルリンでは効率で24ユーロ(約2,400円)、私立でも60ユーロ(約6,000ユーロ)であり、安価な水準です。

自宅での子供は、生まれたときから自分の部屋が与えられ、一人で寝ます。フランスと同じですね。また、子供は毎日19時に就寝するのが一般的ですので、早い時期から、夫婦は大人の時間を確保することが可能です。

まとめ


同じ欧州ということで、食事への考え方や寝かしつけを行わない点など、家事と育児についてフランスと共通点は多いです。制度としては子供手当が充実している一方、待機児童問題は日本と同様に深刻です。しかし、残業代を有給休暇に当てられる制度や時短勤務を選びやすい仕組みなど、生活に合わせた働き方を選びやすくすることで一人当たりGDPを上げています。イメージ通り、非常に合理的な国家ですね。

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